GUI部品図鑑

その12 スライダー

MacOS X [スクリーンショット]
Windows XP [スクリーンショット]

スライダーはオーディオ機器などで見られるスライドボリュームを模したコントロールである。小さなつまみと、それを動かすための溝から構成される。溝の脇には目安となる目盛りが振られていることもある。スライダーは溝が横になっているものと縦になっているものの2種類が存在するが、機能的にはどちらも変わらない。

スライダーは一定の範囲の値の中からひとつを選択するという機能を有している。溝のどちらかの端が最小値で、もう一方が最大値である。つまみをドラッグして動かすことにより、この間の任意の値を選ぶことができる。選択肢の中からひとつを選ぶという事自体はラジオボタンやリストボックスでも可能だが、スライダーは連続した関係にある多数の値の中から選ぶという点が異なる。

実際のところ、スライダーが扱うものは、ほぼ間違いなく何かの「大きさ」あるいは「長さ」を示す値である。代表的なものは音量を変更するためのボリュームだろう。時間的な指定にも使われる。たとえばマウスのダブルクリック許容時間やコンピュータが待機状態に入るまでの時間などだ。

[スクリーンショット]
解像度を変更するためのスライダー

だがWindowsでは画面の解像度を指定する方法としてスライダーを用いるという、なかなか挑戦的な使い方をしている。画面の解像度は連続的に変化するとは言いがたく、また、つまみを動かしてみないと他にどんな解像度が使用できるのかが分からないというのは問題である。

スライダーの弱点

スライダーには値の微調整がしづらいという弱点がある。ピクセル単位でドラッグを制御できるという人はそういないし、1ピクセルだけドラッグするというだけでもかなり難しい。したがってスライダーはそれほど厳密に値を決める必要のないものにしか使用できない。

また、選べる値が100個ある場合、最低でも100ピクセルの大きさが無ければならないことに注意しよう。すべての値を選択できるためにはつまみが100段階動かせることが必要であり、1ピクセル以下の大きさでは動かせないので、100ピクセル必要になるのである。0〜9999まで1きざみで指定できるようにするには、スライダーは10000ピクセル以上の長さを持っていなければならない。したがって、そのような用途にはスライダーは使用できないのである。


りゅう/rryu@t3.rim.or.jp